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ティム・クックがAppleにもたらした物

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ティム・クックがAppleのCEOを引き継いでもう8年。

スティーブ・ジョブズと比較され、イノベーションに欠ける経営だと批判されることも

かなりあるが、フェアな批評ではないと私は思う。

 

そもそも、スティーブの時代は、「ハードウェア」が無い時代だった。

楽しく使えるスマートフォンも、仕事にエンターテインメントに七変化するタブレット

も、デジタル・ミュージックを気軽に持ち出せるオーディオプレーヤーも、

美しいデザインのデスクトップ・コンピュータも。

 

「新しいフォームファクタ」が必要とされていた時代だった。

 

ティムの時代はそうではない。

新しい製品をリリースする時代とは別の難しさがある。

その中で、プレッシャーを跳ね除けて、彼はAppleという公共資産を新しい次元へ導き、時価総額も100兆円の企業にした。

 

ティムの時代に築かれた新たなAppleのカルチャーがあるから、

それを整理・考察したいと思う。

 

01

Apple Watch

 

ティム・クック体制で唯一大きなハードウェアのリリースだったApple Watch

恐らく、四半期で5000億以上の売上をもたらしていると思われる。

 

02

Wearable

 

Apple WatchAirPods、手に持つ製品ということでApple Pencilも含め、伸び盛りの製品群。これらは、医療・スポーツ・アクセシビリティなど新たなAppleのブランド価値となっている。

 

03

Fitness&Health Care

 

Apple Watchで切り開いたスポーツ分野とヘルスケア分野。心拍数の計測機能から異常が感知され、病院で検査を受け、緊急手術で命拾いしたというストーリーは数多。Apple Watchから収集されるデータから、より多くの医療的貢献が計画されているはず。

 

04

Data Privacy

 

サンバーナーディーノでの銃乱射事件からより顕著になった、Appleのユーザー・プライバシー第一主義。暗号化がなされているからこそ、iCloudなどのクラウドサービスも安心して使えるというものです。

05

Diversity&Inclusion

 

2014年に自らが同性愛者であることをカミングアウトしたティム・クック。個性と多様性を重んじ、人と違うということで思い悩んでいる人を大きく勇気付けた一件。

 

06

Greater China

 

現在のAppleの決算では、中国市場の事を`Greatr China`と記載し、VP(ヴァイス・プレジデント)も専任で設置している。ティム・クックが清華大学と繋がりがある事も関係しているだろうが、売上と利益をしっかり守りたい彼らしい政策だと思う。スティーブはこのポジションを新設したとは思えない。

 

07

Suica

 

iPhoneFelica対応にしたのもティム・クックらしい政策の1つ。iPhoneの売上と販売台数が徐々に安定しシュリンクしていく事は何年も前から分かっていたわけで、とりわけ、iPhoneがかなり強いプレゼンスを保っている日本の顧客からのシェアを落としたくないという施策。

 

07

Environmental&Sustainable

 

環境政策にも力を入れている。iPhoneを分解し、レアメタルや主要パーツを取り出しリサイクするマシーンを作り稼働させたり、最新世代のMaciPadを、100%リサイクルのアルミニウムで製造したり。ゆくゆくは、新たな金属を調達せずにリサイクルする

`クローズド・ループ`を目指し、Appleの営業活動で消費される電力は、太陽光エネルギーで賄っている。

 

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